事例全社の間接物件費を対象にアイテム別の削減策を立案・実行し、出張費の2割を削減
J社(素材メーカー・年商6,000億円)出張費を▲2割・▲1.8億円/年の削減に成功。水道光熱費の▲1割・▲80百万円/年削減など、大幅な削減効果を実現
背景・課題
- J社は大手の素材メーカー。高い技術力を有し、業績も堅調に推移していた
- が、昨今、素材市場の変化や原材料費の高騰等、市場環境が徐々に悪化。収益性維持の観点からも、また、競合優位性を維持するための研究開発費捻出という観点からも、更なるコストダウンに取り組む方針を固めた
- 但し、これまでも様々なコストダウン施策を継続的に実施していたため、大きな削減効果を出すためには、これまで着手しなかった見直し難易度の高い費用に手を付ける必要性を感じていた
プロジェクトの目的・ゴール・対象
- こうした状況を踏まえ、J社では、一律に節約すると営業等の「稼ぐ力」を削いでしまう可能性がある出張費等を取組対象候補としてリストアップした
- 出張費の削減にあたっては、これまでの慣習やしがらみを断ち切り、且つ、営業等の稼ぐ力を削がない施策を立案・実施することを目的に、同種の支援経験が豊富な外部のコンサルティグ会社の起用を検討した
- 検討の結果、これまでの出張費削減等における豊富な経験・実績や、購買単価の引き下げに留まらず、営業力を維持する前提での手段や必要性の見直しまで踏み込む手法が評価され、イコール・パートナーズの起用が決定。両社の協働による「コスト削減プロジェクト」をスタートした
取組の概要・手順
- プロジェクトでは、はじめに出張費等の取組候補アイテムを中心としつつ候補外のアイテムも含めた全社の間接物件費を対象に、粗い現状把握と取組対象の検証を行った。結果、J社が想定していた出張費等に、期待削減額の大きそうな光熱費等も加えて検討を進める方針を決定した
- その後は、アイテム別の削減策を立案し順次実行した。出張費については、交通・宿泊等の購買方法が個人に委ねられている実態を踏まえ、様々な出張手段毎に、作業負荷を最小限に抑えつつより安価な購買方法を選定・設計し集約を進めた。同時に、社外ベンチマーキング等を通じて規程の見直しも実施し、平均購買単価の引き下げに成功した。さらに出張内容のみえる化とPDCAを通じ、代替手段の活用を含めて、営業力を削がない範囲での出張回数の抑制も進めた。その結果、最終的には出張費を▲2割・▲1.8億円/年の削減に成功した
- 他の費用アイテムについても、調達スキームの見直し等、踏み込んだ見直しを通じ、大幅な削減効果を実現した
プロジェクトの成果
- 出張費を▲2割・▲1.8億円/年の削減に成功。他の費用アイテムについても、水道光熱費の▲1割・▲80百万円/年削減など、大幅な削減効果を実現
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