コラム働き手が自ら行う「働き方改革」個人の生産性を高めるのに必要なスキルとは?

働き方改革においては、言わずもがな仕事の生産性を上げることが課題です。生産性は、組織の体制や制度・業務プロセス・ITインフラやシステムなどの「仕組み」だけではなく、同時に働き手の「個人のスキル」も重要であり、両方のレベルの高さによって決まります。今回は「個人のスキル」のほうに着目し、働き手は具体的にどのようなスキルを磨くと生産性が上がるのか解説します。

生産性は「仕組み」と「スキル」により決定する

働き方改革の一環として、残業削減が各社で取り組まれています。そのような中、生産性を向上させ、短時間で成果を上げることが無理のない残業抑制につながることは、「働き方改革に重要なのは「生産性向上」~従業員のモチベーションアップも意識しよう」のコラムでも述べている通りです。

また、労働生産性を高めるためには、「付加価値(アウトプット)の質×量/労働時間」の分子を上げ、分母を下げることが欠かせないことも先のコラムでお伝えしました。

この分母と分子は、組織の力量である「仕組み」と、個人の力量である「スキル」の両面によって決定します。

【参考】
>働き方改革に重要なのは「生産性向上」~従業員のモチベーションアップも意識しよう

生産性を高めるのに必要な個人のスキル

個人の力量である「スキル」には主にどのようなものが求められるのか確認しておきましょう。生産性の高い仕事をするために必要となる、4種類の主なスキルについて解説していきます。

1.取捨選択し、優先順位を決めるスキル

緊急性の高い期限付きの業務を次々とこなしてはいるものの、ある程度、期間的に猶予のある重要な業務が一向に終わらず、仕事に忙殺されるのはよくあることです。

個人が行う複数の種類の業務には、重要性の高さと緊急性の高さがそれぞれ異なります。そのような数々の業務をいかに取捨選択し、優先順位を決められるスキルは、生産性の高い仕事をする上で欠かせないスキルです。

個人の業務を、重要性と緊急性の2軸で分類した場合、次の4つに分けることができます。

A.重要性・緊急性共に高い業務
B.重要性は低いが、緊急性は高い業務
C.重要性は高いが、緊急性は低い業務
D.重要性も緊急性も共に低い業務

全体を俯瞰せず、何も考えないで業務に取り組んでいると、どうしてもAとBの緊急性の高い業務にばかり忙殺され、緊急性は低いものの重要性の高いCの業務は遅れがちになります。これが結果的に生産性を下げてしまうのです。

取捨選択のスキルがあれば、意思を持ってCの「新規企画」「仕事の段取り・計画」「スキルアップ」「情報収集」などの業務を大胆に行うことが可能です。重要な業務が優先されるのですから、生産性向上が期待できます。

2.段取りを思考して工夫するスキル

これは、目の前の仕事に取り掛かるときの段取り力です。「いかにやるか」を思考し、工夫するスキルが少ないと、手戻りや無駄が発生しがちで、結果が出るまでに時間がかかることによる生産性が低い状態になりがちです。そこで常にゴールをイメージし、そこから逆算して段取りを立てるスキルが特に重要になります。

3.タイムマネジメントスキル

一日のスケジュールの中で、その仕事を「いつやるのか」というタイムマネジメントが手薄になっていると、生産性が下がります。スケジューリングをするときに、他人との会議や接客などばかりを中心に考えず、自分が行う重要性の高い業務を優先的にスケジューリングしていくことがポイントになります。そして「この時間にやる」と決めた業務をどのくらいこなすかを工夫するスキルを身につけることも、生産性に大きくかかわる大切なことです。

4.仕事のスピードを高めるスキルとツール

いわゆる具体的な仕事を行うときのスキルです。メール、パソコンといったツールを用いて、もしくは会議という場で「どのようにやるか」によって生産性は大きく変わります。

簡単な例でいえば、メールをできるだけ早く打つために、あらかじめ「い」と打つと「いつも大変お世話になっております。」という文章を辞書登録しておくといったことや、パソコンのショートカットキーをマスターしておくといったことです。

こうしたツールを有効活用することや個人的な作業スキルを磨くことは、業務のスピードアップが見込めるため、生産性向上に欠かせません。

【参考】
>ITを活用して働き方改革をスピーディーに推進するためには~クラウドサービスの活用法

まとめ

組織の経営者やマネジメント層は、働き手一人一人が生産性向上のためのスキルを身につけ、レベルアップを図っていけるように仕向けることで、組織としての生産性は大きく向上していくと考えられます。評価制度なども含めた組織の仕組み・ルール作りと共に、働き手の個人スキル向上のための教育の一環として上司とのコミュニケーションの機会を設けるなど、定期的なアナウンスや促進の取り組みが必要になってくるでしょう。

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